ヘレス横丁Duende de Jerez

シェリーとフラメンコのふるさと、アンダルシアの 町ヘレス・デ・ラ・フロンテーラより、日々のあれこれを発信します。

Feria del Caballo 2024.5.4~5.11

フラメンコとの出会い

 こんにちは!

さて、Momokoさんのシェリーマラソンも無事に終わり👏👏👏、今度はフラメンコのお話も少々させていただければと思います。

「なぜカンテ(歌)を勉強しているの?」と、スペインでも日本でも聞かれることが多いので、まずは自己紹介をかね、私の個人的なフラメンコとの出会いについて。

    私の父は新聞記者で転勤族でした。子供の頃から国内もさながらブラジルやイタリアなど海外での生活も体験し、ラテン文化には親しみを感じていました。元々音楽が好きでピアノも長いこと習っていました。

   東京外国語大学に入り、スペイン舞踊部に入部。そして、その頃ちょうど父がスペインに出張し、お土産に一枚のフラメンコのCDを買ってきてくれたのですが、これが衝撃だった!

    セビージャのアーティスト、Lole y Manuel の"Nuevo Dia"というアルバムで、この「romero verde」という曲が特に好きでした。

 

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   聞いていただくと、1分10秒あたりで、洪水のように流れている、なんだか早いこの粋なリズムが、いきなりピタっと止まるんです。

「なんで急に全員止まって、しかもまた全員同じタイミングで手を叩き始められるんだろう?」

   後に、これはブレリアという曲種で、秘密はコンパスと呼ばれる12拍子のリズムパターンにあると知るのですが、とにかく19歳の私には大きな衝撃で、「これを歌おう!」と強く思ってしまったんです。←若いって素晴らしい(´▽`)

ちなみに、歌い手のLole Montoyaに個人レッスンをしていただく貴重な機会があり、そのときにお話をして知ったのですが、彼女は子供の頃にお父さん(踊り手の故Juan Montoya)からロンドン土産にもらったウーム・クルスームというエジプトの往年の大歌手のレコードに衝撃を受け、「これを歌おう!」と強く思ったんだそうです。

  なんだかご縁を感じました。

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   その後日本で歌い手としてプロ活動をした後、出産後ヘレスに居を移し、今年で12年。ブレリアでいうと、コンパスがようやく一回りしたところです。知れば知るほど奥の深い芸術、まだまだ学ぶことばかりです。「カンテの聖地」と呼ばれる地元ヘレスのアーティストについても、今後、このブログで少しずつご紹介していきたいと思います!

   どうぞよろしくお願いたします。

Aya 

 

ヘレス道きわめ隊